急行「北極号」 絵と文 C・V・オールズバーグ 訳 村上春樹 あすなろ書房
主婦の友社から絵本を出版した絵本作家がおすすめする大人でもグッとくる絵本
5歳にも!
急行「北極号」のあらすじ
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急行「北極号」 [ C.V.オールズバーグ ]
とにかく映画のように美しい絵が広がります。
そして翻訳は村上春樹でおしゃれな文体です。
大人が喜ぶようなおとぎ話といえます。
主人公の男の子は、友達に「サンタなんていない」と言われてしまいます。
でも家の前に機関車が現れて、
サンタの国に連れて行ってくれたのです。
そこで男の子はサンタさんに欲しいプレゼントを聞かれます。
男の子はトナカイの鈴が欲しいとお願いし、貰うことができました。
なのに、帰りの汽車で、鈴を無くしたことに気づきます。
家に帰って、クリスマスの朝がやってきました。
プレゼントの箱の中に、あの鈴が入っていました。
鈴の音は、お父さんとお母さんには聞こえないようです。
妹には聞こえました。
ほとんどの友達も聞こえます。
大人になったら、妹にも友達にも聞こえなくなってしまいました。
でも、主人公には強く信じる気持ちがあったので、
まだ美しい鈴の音が聞こえるのでした。
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心の安全基地という考え方が、発達心理学の教科書に載っていました。
子どもは安全な母親のところでエネルギーをチャージして、
外の世界に探索に行き、成長します。
怖くなったり、疲れたりしたら、また母のところに帰ってきます。
そこでまた元気を回復するのです。
安心できる母との関係がある子どもほど、
たくさん外の世界を探検できるので、
早く賢くなるそうです。
大人の人でも、心の安全基地があったほうが、
外の世界で大人の仮面をつけて、頑張れるはずです。
どんな大人も、中身は子どものままだけど、
役割に応えて演技をしているだけです。
メッキがしっかりしているか否かの違いしかありません。
心の安全基地はいくつもあった方が、
自立できるのです。
心の安全基地が少ない人ほど、
自立していない印象を与えます。
一つの柱に頼りすぎているのです。
私は大人にとって絵本を読む価値とは
心の安全基地を増やすことにあると思っています。
この絵本のように、美しいおとぎ話は、
安心感をチャージして回復するのにピッタリです。
海外風のおしゃれな絵本は、
大人へのクリスマスプレゼントにもピッタリです。
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急行「北極号」 [ C.V.オールズバーグ ]
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